活動報告
全国広告業団体連絡会議
団体名:福島県広告業協会
(1)福島県の景気動向~緩やかな回復の動きを続ける県内経済
日銀福島支店の短観によると企業の業況判断は二年ぶりに悪化した。しかし製造業を中心に高水準の生産が継続していることや個人消費に明るい動きがつづいていることから景気は着実に回復している判断している。生産面では、電子部品・デバイス関連で高水準の生産を継続、新製品の製造開始や受注増などから生産水準を引き上げている。
雇用環境は、高水準の製造業を中心に幅広い業種からの求人がみられる。個人消費は、家電販売が引き続き堅調に推移。設備投資は、製造業では前年度を大幅に上回る見込み。
(2)広告業の動向
景気回復と個人消費が連動される実感がない。景気動向が広告景気に反映されず、景気が回復すれば広告費も伸びるという循環にはならない。
遊戯・娯楽業が業界をリードして来たが、進捗率で見ると前年度までの伸びは無く、全媒体とも減額傾向にある。4月以降も期待薄。高齢化社会を迎え、医薬品・医薬外品及び、健康器具、健康食品の伸びと、女性をターゲットとしたエステ・美容関係の伸びが顕著(但し、売り上げの割合としては低い)。モバイルナンバーポータビリティ特需に依る携帯電話業はプラス業種。4月以降の統一地方選挙・参院補選、今夏の参院選と選挙が続いていることから政党広告・選挙広報などの動きに期待。
(新聞)
メディアの中で新聞は特に地方紙不況の様相を呈している。
金融機関は出稿が戻ってきたが、自動車関連・住宅等の落ち込みが大きい。それでも県内はそこそこ健闘(それでも前年割れ)しているが、特に県外の低調さが目立つ。
前年度比90%~93%(地元紙2紙)
(テレビ)
4局共、地域間の格差もあり郡山市堅調に推移したが他地区は低調だった。県外のナショナルクライアントは好調。県内の好調の要因だった遊戯業は、業界の棲み分けが定着してきたこと、既存店のリニューアル・出店などを落ち着いたことから、今後は減額傾向。4月以降は期待薄。12月には全国すべてで地上デジタル放送がスタートし、AV家電の広告展開が期待されたが全体の売れ上げを底上げするほどの規模ではなかった。
下期ローカル前年度比 95%~101.3%(4局)
(ラジオ・SP)
AM/FM 各局共低調が続く。東北FMはのきなみ前年度比80%後半から90%。
(折込)
すべての業種合計では前年度比99.1%。
出稿本数が減少した業種では、消費者金融・引越しサービス・官公庁などが目立つ。
増加した業種では、家電・建売・各種スポーツ教室・メーカーなど。家電では、地上デジタル放送の視聴可能エリア拡大と共に大型テレビの販売競争激化による大型店の週2回の折込が増えている。建売は、タマホームをはじめとする新規進出業者の影響があるのではないかと思われる。各種スポーツ教室は、主婦向けのお手軽エクササイズのフランチャイズ店が最近増えている。メーカーは、松下電器産業のお詫びチラシが影響している。また一時期急激に伸びた遊戯業はここにきて落ち着いてきた。
(3)福島県広告業協会の現況について
現在会員社23社(1社自己破産の為退会)
賛助会員社12社(現在、映像・イベント・印刷関係社の賛助会員拡大に向けて、新年度より10~15社加盟社を募っている)
前期の活動で協会による新聞広告が加盟社に好評であった。また久しぶりの新春オープンセミナーを開催する。早稲田大学ビジネススクール講師植田正也氏を招き「2010年、発展する広告会社・倒産する広告会社」興味深テーマで150名の参加でおこなわれた。
今年度は先進地視察なども新たに行いたいと進めている。